【MBA】マーケティング基礎⑥
今回はマーケティング基礎⑥。
突然、小学生の娘に「経営戦略とマーケティングについて教えて!」て言われてびっくり😳
ディベートの時間で話するそうです。
「いま話題の鬼滅の映画、入場者特典もマーケティングの販売戦略の一つだよ」って話したら、食い入るように聞いてました(笑)。
娘の力になれて嬉しいです😊
さて今回は最終論文となるマーケティング計画に欠かせない流通と価格戦略がテーマです。
講義内容:
- 流通戦略
- 価格戦略
結論:
最適なチャネル選択+ブランドイメージに合った価格戦略=成功
流通戦略:
流通チャネル(窓口)とは、売り手が製品を買い手に届ける販売ルートのことで2つに分かれます。
- 1社以上の中間業者を使用する(間接販売)
- 中間業者を使用しない(直接販売)
間接販売のメリット:
- より多くの顧客へ届けられる
- より幅広い品揃えを顧客に提供できる
- 様々なお店で買える
- 機能やコストをシェアできる
間接販売のデメリット:
- 時間がかかる
- コストが高くなる
- コントロールが難しい
間接販売の成功事例: HP(パソコン販売)
参照:https://jp.ext.hp.com/hp-information/
2003年、DellがHPのシェアをついに上回り、HPは、インターネットや電話による直販でDellに対して真っ向勝負を挑むか、他のチャネルで勝負するかを決断する必要がありました。
HPは、間接販売を選択することに。
ステップ:
1.壊れてしまった小売業者との関係修復
2.製品デザインを一新。小売業者にアピール。
3.PCマーケティング・グループを新設。予算を増やして小売向けマーケティング・プログラムを導入。
2010年、HPは、パソコン販売市場でシェア19.4%を握るトップ企業となりました👏
直接販売成功事例: Allbirds(靴販売)
サスティナブルな天然素材、ウールやユーカリを使った靴で、シンプルなデザインと快適な履き心地が人気です。オンラインまたは実店舗(日本では原宿に1店舗のみ)を通じた直接販売しています。
直接販売のメリット:
- 流通コストを安くできる
- 製品ラインナップ、価格、キャンペーンをすばやく変更できる
- 全世界に対し、製品を提供できる
- 24時間・365⽇、製品を提供できる
- 顧客との双⽅向の関係性を作っていける
- 顧客データベースを作って市場調査をオンラインでできる
直接販売のデメリット:
- 企業のサイトまたは実店舗でしか買えない
- 他の買い物ついでに見てもらうことができない
- コンピュータを使えないと実店舗に行くしかない
- 発注前に触って確認したい場合には実店舗に行くしかない
SNSやYou Tubeなど直接顧客へメッセージを伝えることが容易になった為、直接販売で成功している業者が多く生まれています。ベンチャーが多く、どの企業も魅力的なストーリーがあって面白い!応援したくなります😊
流通チャネルの選択:どうやって選べばいいか?
考慮すべき内容
- ターゲット層
- 対応可能エリア
- 管理レベル
- コスト
- 柔軟性
- 販売、宣伝能力
他にもたくさん項目がありますが、重要なのは取り扱う製品と届けたいターゲット、また時代の流れによって、最適なチャネルは変わり続けるということですね🤔
価格戦略:
皆さんだったらどれを買いますか?
「1円でも安いところがいい」、「以前買ったことあるところが安心」など、様々な理由で選ぶと思います。価格戦略ではそういったターゲットの心理を理解した上で、「その価値なら、支払ってもいい」と思ってもらえる価格を目指します。
価格に影響を及ぼす要因:
1.人口統計的
ターゲットの人数、居住地、経済的豊かさなど
2.心理学的
プレステージ価格(高級感)、端数価格(割安感)、セット価格(お得感)
例:成城石井
ターゲット:東京都内、高所得者層
価格:高品質な製品を高価格で販売
ここでしか買えない、選りすぐりの商品を納得価格で販売している。満足度が高く、リピーターも多い。
ハーマン・サイモンの「価格の掟」という本にには、「低価格戦略」か「高価格戦略」を選ぶことの重要性が書かれています。そして1度決めた後は後戻りできません。なぜならすでにイメージがついてしまっているからです。
低価格戦略:効率の徹底追求
例:ニトリ「家具を安くし日本を豊かにしよう」がコンセプト。低コストのために生産から販売まで自社で行い、ムダを徹底的に省いている。 販売量拡大により仕入れ業者との価格交渉力も高め、より安く調達している。さらに値引きは滅多に行わない。常に最低価格を保証している。
高価格戦略の例:「ただひとつ」の徹底追求
例:ダイソン「吸引力の変わらない、ただひとつの掃除機」のキャッチコピーが物語るとおり、その高い製品能力と技術力が強み。テレビ番組「カンブリア宮殿」でダイソンが「日本企業がなぜ安売りをしているのか」についてのコメントがとても印象的です。「値下げがおこるのは同じレベルの製品だから」。つまり圧倒的な品質の差があれば「値下げは必要ないはず」ということです。実際に奇抜なデザインと高い製品能力は他を圧倒していて、関連商品の扇風機(3万―8万程度)やドライヤー(5万程度)も高額なのに人気です。他がマネできないから高くても売れるんですね🤔
サイモンの米国企業2万5000社を対象にした調査の結果によると、高価格戦略で成功している企業の方が圧倒的に多く、どの市場でも低価格戦略で成功できるのは1-2社しかいないそうです😅
ブランドイメージにあった高価格か低価格かどちらかの戦略を選択し、徹底する。また値下げはせず、ブランドイメージを崩さないようにすることが大事なんですね。
まとめ:
最適なチャネル選択+ブランドイメージに合った価格戦略+値下げ回避=成功
次回、「財務会計論⑦」につづく。