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【図解×解説】革命のファンファーレ

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こんな人にオススメ

  • お金が理由で夢をあきらめたくはない
  • もっと多くの人に伝えたいことがある
  • 踏み出す勇気がでない

 

結論:

お金ではなく信用を

お客さんではなく作り手を

勇気よりも覚悟を

夢は実現できる

 

楽しみ方:

忙しい人→図解だけチェック(1-2分)

もう少し知りたい人→解説もチェック(5分)

 

目次:

 

著者紹介:

1980年兵庫県生まれ。芸人・絵本作家。 絵本『 えんとつ町のプペル』が映画化で話題。ビジネス書に『魔法のコンパス』『革命のファンファーレ』など。クラウドファンディングでの合計調達額は2億7,000万円を突破。

6mirai.tokyo-midtown.com

 

「現代のお金」

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①お金=信用を数値化したもの

現代では「信用」度合いが価値を決めます。それを象徴するのがクラウドファンディング。作りたいモノ、果たしたい夢を提示して、「応援したい!」と思う人が、「購入」というカタチで支援する。対価として商品やサービスなどが提供されます。純粋な寄付タイプもあります。

ここで力を発揮するのが「信用」。「夢」や「お金」を信用できない人には預けたくないですよね?有名人だからお金が集まるわけではなく、「信用が厚い」人のところにお金があつまるシステム。これがクラウドファンディング

 

②お金ではなく、信用を稼ぐ

SNSの普及で、有名人とも繋がれる時代。透明性が高くなった分、好感度と信用、認知と人気、それぞれズレが生じてます。

例えば、有名人がテレビで「とっても便利!とってもおいしい!」と言いながら、SNSでは不満がいっぱい並んでいたら?「あれ?」と思ってしまいますよね。スポンサーがいる場合、本心と違うことを言うように求められる時も多々あるようです。

ここで重要なのは、「嘘をつかない」と決意し、「嘘をつかなくても良い」環境をつくること。西野さんは、「嘘をつかない」と決意し、「やりたいことはやりたくない」と素直に伝えるように。その結果、芸人関係者から批判を受けましたが、正直な姿勢に惹かれたファンがどんどん増え、夢だった「絵本の映画化」を実現させました。

 

無料公開で可能性を広げる

えんとつ町のプペルの無料公開に踏み切ったことで、これまた多くの批判を浴びました。無料にすることで、「絵本を買わなくなる人が増える」「クリエイターにお金を払わなくなる」という懸念があったから。

結果はアマゾンランキングで1位に返り咲き、発行部数は約23万部から31万部まで伸びました。絵本製作に携わった皆さんにはボーナスを支払うことができたそうです。

無料公開で多くの人に知ってもらうことができ、作品の価値を確認した人たちが購入した結果です。そして購入した人たちはファンとなり、様々な活動を後押ししています。無料公開は可能性を広げました。

 

「現代の広告」

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①無料公開で確認する機会を提供

えんとつ町のプペルは無料公開。読者に感動のストーリーや絵のクオリティを確認する機会を提供し、「後悔したくない」という思いを取り除いています。「良い作品だから子供に読み聞かせたい」人たちが購入し、さらに口コミで広めてくれます。

人はある程度価値を把握して、「生で見たらどれほど感動するんだろう?」となってようやく思い腰をあげます。せっかくお金と時間を使うなら、後悔しない選択したいですもんね。

 

②信用時代は口コミが最強

昔はCMや看板、吊り革などの広告を見て認知を広めるのが主流でした。しかしSNSレビュー機能の普及でガラリと変わりました。

人は後悔したくないので商品やサービスを購入した人が実際どう感じたのかを知りたいです。しかし企業からの情報だと本音かどうか分かりません。友人、知人の投稿の方が心が動きますよね。どうやって「紹介したい!」と思ってもらえるかがポイントですね。

 

著作権フリーがもたらす広告効果

えんとつの町のプペルの著作権はあるものの、誰もが自由に創作できるようになっています。演劇にしたり、クリアファイルを作ったり、ラッピング電車まで登場しました。

「なぜ著作権フリーにしたのか?」それは目的が、「お金持ちになる」ことではなく、「より多くの人に作品を届けたい」から。

作り手のみなさんは自分たちで製作費用を出し、作品をより多くの広めてくれるとってもありがたいサポーターなのです。

 

④広告の連鎖を発生させる

「えんとつ町プペル 光る絵本展の開催権利」を買いたいというクラウドファンディングが各地で起こりました。これはクラウドファンディングの対価を買う為のクラウドファンディング。ポイントは作者と面識のない人たちの活動ということ。作者の手から離れても自然と広告が連鎖する仕組みになってます。SNSで誰でもクリエイターになれる時代。「いかにやってみたい!」と思わせるかが鍵ですね。


「現代の戦略」

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作り手を増やす

「もしぼくがあなたと2人で一年かけて絵本を作ったとします。するとたくさんの思いが詰まったその本は最低2冊売れます。ぼくとあなたが買うから。」これが西野さんの考え方。これを1万人で作成して、1万人に買ってもらったのがえんとつの町のプペルです。

いままで「お客さんを増やそう」と頑張ってきたぼくには目から鱗でした。SNSで誰とでも繋がることができ、発信できるようになった現代だからこその戦略ですね。

 

②作品を現実世界へ引き出す

西野さんは仲間たちと、毎年ハロウィンの翌朝にゴミ拾いをしています。格好はえんとつの町のプペルの主人公、煙突掃除屋のルビッチ。もちろん街をキレイにすることは大事。でも真の目的はハロウィン=ゴミ拾い=プペルと連想してもらうこと。作品を現実世界に引き出すことで、人々の心に作品を住まわせる戦略。

 

③体験×おみやげで売る

パン、米、水などの生活必需品は買うけれど、本やCDなど作品はなかなか買わない。基準は「生活するのに必要かどうか」。ただ作品なのに売れてるものがある。それが「おみやげ」。映画のパンフレット、ご当地キーホルダーなど。なぜか?「おみやげ」が楽しい出来事を「思い出」にする装置だから。「思い出」は人生の厳しい冬にあって、温かい春を思い起こす為の生活必需品のようです。

 

お客さんの手柄をつくる

西野さんは、本屋で本が買われない理由を「きっかけ」がないからと分析しています。ぼくは本一冊1500円出すのは渋るけど、プレゼントの為だったら、もっと高くてもポンと買ってしまうタイプ。なぜかというと、プレゼントを喜ぶ姿を思い浮かべるだけで幸せな気持ちになれるから。これが「きっかけ」であり、「お客さんの手柄」。誰かを喜ばせたい思いが人を行動へと導きます。

 

⑤踏み出すには勇気よりも情報

小さい頃、1人で乗れなかった電車。いま自由に乗れるのは、勇気があるからではなく、「電車の乗り方」という情報を手に入れたから。ぼくは正直、一歩踏み出すの勇気が必要だと思ってた。分からないのは怖い。でも一歩踏み出せばなんとかなる。でもこの本はポジティブシンキングではなくて、ロジカルシンキングが大切だと教えてくれる。恐ければ徹底的に怖くなるまで、調べればいい。方法さえ分かれば怖くない。

 

⑥決定権を持つ

まだ新人だった頃、口グセのように言ってた「上司に確認します。」という言葉。自分の責任とれないことは約束せず、上司に報告するようにと教わりました。決定権は偉い人だけが持つものと思ってました。

しかしこの本は、「決定権は覚悟であり、誰でも持てる。未来は覚悟に比例する。」と教えてくれます。たしかに「面白いので上司に確認します」ではなく、「面白いのでなんとかします。」という考えの方が魅力的だし、なにより一緒に仕事してみたくなりますね。

 

まとめ:

お金ではなく信用を

お客さんではなく作り手を

勇気よりも覚悟を

夢は実現できる

 

キミのファンファーレを鳴らすのは

キミしかいない!